DoEPION

Case

【特別対談】
SFA、CRMなどシステム導入の前に重要なことは、現状の見える化である
「予測していた数字と実際の数字の乖離がBPMNで可視化され、やってよかった!」

株式会社研文堂

課題

7年前から様々なシステムを販売する中で、SIerの立場でしかお客様にシステムを届けていないんじゃないかと感じていた

施策概要

BPMNを活用して、セールスフォース導入前後の業務の見える化 (≒システム導入の必要性と、予測効果の見える化)

導入サービス

BPRescue

導入効果

BPMNを活用した現状把握が重要なことを改めて実感できた。 今後、お客様へシステム提供する前にBPMNを活用することで、より良いシステムを届けることができると思った。

【SFA、CRMなどシステム導入の前に重要なことは、BPMNを活用した現状の見える化である】

―「SIerの立場でしかお客様にシステムを届けていないんじゃないか」

鹿児島県内でも数少ない“セールスフォースのパートナー企業”である、株式会社研文堂。

濱田社長が日ごろ感じていた、課題に対する解決策として、弊社のBPMNを提案。

本施策の実施に至った背景や成果、今後の展望など、社長同士の熱い思いを語っていただきました。

研文堂様が力を入れている、【ICTコンサルティングleadok(リードック)】
(左)弊社代表_佐々木 (右)株式会社研文堂_濱田社長

―「SFAやCRMなどシステム導入前に重要なこと」とは―

―SFAやCRMなどシステム導入前に重要なことは何だと思いますか?

弊社代表_佐々木(以下、佐々木)

私たちも、提案の一番初めに「業務フローが大事です」とお伝えしても、お客様的には「業務フローを書くのにお金が必要なのか」、「費用対効果があるのか」となってしまうことが多いです。
でも、濱田社長がおっしゃったように、SFAやCRMを社内に導入したいという目的がある中で、まずは現状把握をしないといけない。
なので、SIer・ITコンサルの分野の方に“導入前に、現状把握のBPMNってやっぱり大事だよね”って気付いていただけたのは本当に嬉しいです。

―BPM推進の背景―

―なぜ、自社の活動をBPMNで見える化しようと思ったのでしょうか?

7年ほど前から各システムを販売する中で、「SIerの立場でしかお客様にシステムを届けていないんじゃないか」と、感じていました。
10社あれば、課題は10社ごとに違い、10社ごとに異なる業務フローがある。
現状把握として業務フローのヒアリングをやっていかないと、そもそものシステムの意味がないものになってします。
こうした、“業務フローをお客様からしっかりとヒアリングすることが大事”という認識がある中、佐々木社長との出会いがありました。
あとはもう正直なところタイミングと直感ですね(笑)
「これはビジネスをしていくなかでも避けては通れないだろう」という直感がありました。

佐々木

初めて濱田社長とお話しした時、目的と活用方法などイメージがみえたので、私もぜひ使っていただきたいと感じましたね。
我々のサービスはあくまでも“業務の起点となるようなサービス”を重視しているがゆえに、業務の見える化を行い「こういう風に進めていくといいですよ」という話まではできます。
ただ、どのツールやシステムで対策をしていくか等、決め手となるその先の対策については、ソフトウェア・ハードウェア会社ではないため、そのリードに不足を感じています。
私たちとしては今後、研文堂様のお客様たちに、私たちのサービスを使っていただく人が増えていくだろうな、と予感しています。

私も、BPMNを作っていく作業で、それぞれの立場で業務フローのムリ・ムダ・ムラに気付けるポイントがあると思っています。
BPMNを書いてみると、「ここに人数を割いたほうがいいんじゃないか」みたいに、システム以外でみえてくるものがある。

佐々木

おっしゃる通りですね。
“システムの費用対効果”、“目標までの数字”など一番大事なことが曖昧になってしまっているケースがよくあります。
この曖昧さって、システム導入で覆い隠してしまうと、なんとなく現状より良くなったように見えるんですよ。
いろいろな企業さんとお仕事していくなかで、「三年前にすごい大パッケージを導入したが、今やり直しになっている」、「再構築するためにも現状把握から始めたい」とおっしゃっている大企業さまもいました。

もったいないですね。システムの費用もですけど、人数分の稼働を金額に換算すると、めちゃくちゃ損しちゃいますよね。

佐々木

そうなんです。
この積み重ねって、日本全体でDXが遅れていることに通じてるんじゃないかと思ってます。この2~3年で、以前は「業務フローはいらない」とおっしゃっていた企業さんも「やっぱりほしい」という風になってきました。

BPMNを書くことによって、「この業務は人間じゃなく生成AIにやらせようよ」といった事にも気付くことができるので、すごく大事なんですよね。
人でしかできないものは絶対あるので、そこは残すべきですし、無理やり生成AIに任せるっていうのはちょっと違うかなと思います。

佐々木

はい。人間だからこそできる温度感や相性といいますか。
日本人がよく「おもてなし」とかインバウンドでいいますけど、多分そういうものに中々AIにはついて来れないんじゃないかと思います。
僕らも実はAIに取り組んでいて……あ、次のお題、スキップしちゃってました(笑)

(笑)

弊社代表_佐々木
株式会社研文堂_濱田社長

―ドゥエピオンを選んだ決め手―

―数多あるコンサルティング会社や、BPMN作成ツールなどの中から、弊社を選んでくださった決め手はありますか?

一番大きいのはタイミングなんですけど、それだとご覧になる方も「何だそれは」となりそうなので(笑)
あえて挙げるなら、“このままの工程でいいところ” “変えると利益が出るんじゃないかというところ” が数字的に、視覚的に見えるというのが一番の決め手ですね。
あとは、僕の感覚なんですけど、“安いな”と思いました。
業務の洗い出しがこのぐらいの費用でできるのであれば、全然ペイできるというか。
費用対効果も決め手でしたね。

佐々木

ありがとうございます。
どんな業務にコストがかかっているのかというのをマトリクスのように縦の集計と横の集計でみることができるんですが、“どの業務にそれが連動しているのか”非常に注視しています。
点ではなく“全体に影響する業務”“インパクトはあるが全体には影響がない業務”など、何を優先していくのか。
システム導入という足し算の正解もあれば、システム以外での業務を省略する引き算の正解もみえてくるのがBPMNなんじゃないかなと思っています。

その通りですね。
労力を割くべきではない事業というのはやっぱり出てくるので、そのリソースを別のものに変える必要がある。
変えていくのであれば、僕らもトラスフォーメーションしていかないといけないというのが見えてくる。

佐々木

初めて研文堂さんと名刺交換させていただいた時に、セールスフォース認定アドミニストレーターの資格をもっていらして、いわゆる社内DXの一つのモデルケースになっているなと感じました。
業務のプライオリティの決め方にいろんなものが紐づいていて、“変革されているんだな”と、社員の方とお話して思いましたね。

時に真剣な表情になり、時に笑いが起き‥、和やかに対談が進みます


―施策の成果―

―今回、研文堂さん自身の社内DXに関して、“セールスフォース導入前後のBPMN”を作成しました。そのあとの活用や成果はどうでしょうか?

ASISのBPMNで、「こんなに同じ業務、二重入力三重入力しているんだな」というのが、フローをみて瞬時に分かるところが驚きでしたね。
僕らとしては「業務の中のこの工程を変えるしかないよね」というのは、頭の中で想定していたところもありました。
ただ、それって「変えたらよくなるんじゃない?」というぐらいのレベルで、実際数字でどれぐらいよくなるのか、コストが削減できるのかといった数字はみえていなかった。
“予測していた数字と実際の数字の乖離”がBPMNで可視化され、やってよかったなと思いました。

正直セールスフォースを導入して使いこなすまでに五年かかったんですが、生産性はあがって、収益性がすごく高くなっています。
浮いた工数を、よりSIの仕事のリソースに割けるようになり、“お客様の顧客満足度を落とさず、オペレーションで生産性をあげる”ということをマネジメントできています。

佐々木
やっぱり売上と相関するものって、人のリソースの割き方なんじゃないかと思いますね。
私は従業員稼働力に依存しないというビジネスモデルを作っていきたいという思いが非常に強かったので、研文堂さんと今回タイアップできたのは大きかったです。
これからBPMNが浸透していけば、システム化やAI化なども含めて、点ではなく“流れを通して仕事の構造を改革していくべき”ということが、底上げされるのではないかなと感じています。
自分たちの現状把握を進めないと、自分たちのなりたいビジョンが暗くなっていく。
手遅れになる前に、一度どこかで現状把握することはすごい大事な事だと感じています。

そうなんですよ。
困ったことをどんどんシステム化しちゃって、上に乗せていくから「誰も使ってないじゃん」みたいなものが出てくると思うんです。
5年後10年後の中長期を含めて、「いつまでに何をする」みたいなマイルストーンの可視化ができるのが一番重要。

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―今後のビジョン・展望―

―さいごに、今後何を目指していくか、両社長のビジョン・展望を教えてください。

鹿児島や営業エリアを中心に、デジタルを活用することで“業務の効率化”や、“働く人の環境の向上”などを「一緒にやっていきましょう」という、パートナーの立場で仕事をしていきたいです。
お客様も成長していきながら、僕らももちろん成長していけると思っているので、
“お客様が成功していくための伴走者”というイメージですね。

佐々木
我々のノウハウや方法論みたいなものをすべてシステムに落とし込んで、お客様が自立してフローを作れるようなサービスを提供したいと思っています。
BPOとBPRをくっつけて、「一緒に成果を出すために、一緒にやります!」というようなサービスも作ろうと考えています。

―会社紹介―

【株式会社研文堂】

1978年小さな文具店からはじまり、現在は、県内でも数少ない“セールスフォースのパートナー企業”
顧客管理と連動した営業支援(営業の見える化、効率化)を実現し、お客様の満足度を向上するシステムをコンサルティングしています。
「オフィスを快適にしたい」「皆さまのお役にたちたい」その思いは創業当時から変わらず、地域に根ざした企業です。

【株式会ドゥエピオン】

2020年コールセンター事業を行っていた株式会社ドゥファインから分社化してできた企業。
BPRコンサルティングや、BPR支援システムの開発を主に行っています。
佐々木社長は、実務から企画職まで全ての業務を経験し、代表取締役に就任しました。
様々な経験から、「実務者に寄り添ったコンサルティング」「BPR支援システムの開発」を行っています。

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